アルピナウォーター・信濃湧水の工場見学に行ってきた!

アルピナウォーター・信濃湧水はどうやって作られている?

アルピナウォーター・信濃湧水が製造されている長野県大町市にあるアルプスウォーター株式会社(トーエル100%子会社)のウォーターサーバー工場に見学に行ってきました! 

アルピナウォーターは北アルプスの天然水をROろ過したピュアウォーター、信濃湧水は北アルプスの美味しい天然水です。 

アルピナウォーター・信濃湧水のお水がどこで採水されて、どのように作られているのかをご紹介しますので、お申込みを考えられている方や、もっと詳しく知りたいという方は、ぜひ参考にしてみてください!

工場のある長野県大町市に到着!

東京の新宿駅から電車で片道約3時間半かけて、アルピナウォーター・信濃湧水の製造工場のある長野県大町市の信濃大町駅に到着しました。 

信濃大町は、北アルプスを貫く山岳観光ルートである立山黒部アルペンルートの長野県側の入り口であり、北アルプスの自然を堪能できる大町温泉郷があります。

立山黒部アルペンルートにある有名な黒部ダム

この地区では水道水も北アルプスの湧水を原水としており、最低限の処理だけで飲めるほどきれいなお水のため、「水のまち」とも呼ばれています。 

今回工場を案内してくださったのは、アルピナウォーター・信濃湧水を販売する株式会社トーエル ウォーター営業開発部の別府さんです。 

なんと、本社のある横浜から車で約4時間30分の時間をかけて来て下さいました! 

自社のエネルギー事業(LPガス小売業)で扱っているLPガスで走るLPG車を運転してきたとのこと。 

ちなみに東日本大震災の時もLPG車で運べたため、ガソリン不足に苦しんだ他社と違いお水を配送することが出来たそうです。 

災害に強いのはライフライン企業トーエルの強みですね。 

工場見学に向かう前に、まずは腹ごしらえで、早めの昼食をいただきました。 

信濃大町と言えばおそばが有名!ということで、おそば屋の野の花さんでおそばをご馳走になりました。 

注文したのはきのこそば!味はうすめであっさりとした感じですが、素材の良さが味わえ、美味しかったです!

信濃大町はおそばが有名

アルピナウォーター・信濃湧水の取水地へ

次に、アルピナウォーター・信濃湧水の水源地である矢沢水源の取水地に案内していただきました。

アルピナウォーター・信濃湧水の取水地(※)

水源地とは厳密にいうと水が湧き出るところです。この取水地から更に数キロ離れた場所で、立ち入りができません。そのため、水源地からパイプラインで水をとっている取水地を撮影しました。 

アルピナウォーター・信濃湧水の原水は北アルプスの雪解け水が約30年かけて浸透、自然ろ過して湧き出てきた湧水です。 10月下旬の今の時期は雪が降る冬シーズンの直前のため、1番水量が少ない時期のようでした。 

ただし、雪解け水は1年間ずっとなくなることはなく、猛暑の年でも水不足になることはないそうです。

後日水源地の写真を提供いただきました!さすがに水量が豊富です!

この原水は大町市と供給契約を結んでいます。 原水は大町氏が管理していて、安全性はかなり高いお水と言えるでしょう。

水源から約3kmのパイプラインで直接工場に引き込んで200トンの受水槽に貯めます。 硬度は約11~13の北アルプスの大自然が育んだ素晴らしい原水です。

アルピナウォーター・信濃湧水を製造する大町工場に到着! 

いよいよ工場に向かいます! 

工場に向かう道中でサルに遭遇!道路の真ん中に堂々と座っていました(笑)。 

サルがいるのは日常茶飯事とのことで、それだけ大自然の中に工場があるんだな、と実感しました。 

2006年に第1工場である大町工場が建てられ、生産本数の急増に対応するために、2009年に山下工場(第2工場)を建設、さらに2011年信濃工場(第3工場)が建てられました。 

3つの工場合計で、年間1,500万本(12Lボトル)の生産体制を整えています。 

ウォーターサーバーの製造工場として、国内最大級・最新鋭設備を備えた最高レベルの安全な工場です。 

工場の従業員は現地雇用しているとのことで、地域の雇用創出にも貢献されています!

お水の製造ラインのご紹介

お水が原水から実際にご家庭に出荷されるアルピナウォーター・信濃湧水に製造されるまでの工程をご紹介します。 

原水を200トンの受水槽から、「フューセル25マイクロメーター」と呼ばれる25マイクロメーターのフィルターを通します。

フューセル25マイクロメーター

そこから3トンの原水タンクに入れて、「活性炭ろ過装置」にかけて臭いや不純物を取ります。

3トンの原水タンク
活性炭ろ過装置は縦長でとても大きかったです!

次に「フューセル2.5マイクロメーター」を通して、今度は「ROろ過装置」(※天然水の信濃湧水製造時はこの工程はパス)でほぼ不純物を取り除きます。

ROろ過装置

ROとは逆浸透膜のことで、ROろ過とは浸透圧を利用した最先端のろ過技術のことで、ミネラル、雑菌・ウイルスなど水に含まれる不純物を99.9%取り除いた安全安心なピュアウォーターを作ることができます。 

今度は3トンの製品水タンクに入ってから、「オゾン水製造装置」でオゾンを添加して殺菌します。

オゾン水製造装置で安全に殺菌できる

オゾンは酸素原子で構成されているため、時間が経つと酸素に還元されて全くお水には残らないため、安全に殺菌することが出来るそうです。 

さらに「セラミックろ過装置」でも殺菌して、二重の安全対策を取っています。

セラミックろ過装置

非加熱処理のため、天然水本来の味を損なうことなくお水が製造されています。 

2トンのサージタンクに入り、最後に「非加熱無菌充填機」でボトルに充填されます。

非加熱無菌充填機で充填される様子

逆浸透膜によりろ過したピュアウォーターがアルピナウォーター、逆浸透膜ろ過の工程はパスし、セラミックでろ過した北アルプスの天然水が信濃湧水になります。 

以上がお水の製造ラインのご紹介です。

アルピナウォーター・信濃湧水の安全性は業界一

こちらはお水の検査室です。

お水の検査室

検査室ではお水の衛生面を常にチェックしています。製造より24時間48時間と出荷前検査を繰り返し、問題があればそのロットの出荷は行はないそうです。 

毎日の検査のほかに安全への取り組みとして、第三者機関に原水・製品水を提出して製品水は年4回、原水は年2回検査を行っています。 

福島の原発事故以来、ずっと放射能検査を実施して検査結果を毎月ホームページに載せています。

ISO2200・FSSC22000取得の証明書

大町工場は食品安全マネジメントシステムの国際規格ISO22000を取得、さらにISO22000をより具体化・強化した世界的な食品安全認証規格FSSC22000も取得しています。この両方の品質規格を取得している工場は日本のウォーターサーバー業界では初になります。 

その上食品を製造する時の危害要因(ハザード)を科学的に分析して、効率よく食品の安全を確保する管理方法であるHACCP(ハサップ)の取得も準備を進めているそうです。 

ISO22000,FSSC22000,HACCP(ハサップ)のいずれかを取得している工場はあるが、全部の品質規格を取得している工場は日本ではアルピナウォーター・信濃湧水を製造している大町工場のみとのことです。 

アルピナウォーター・信濃湧水はすべて大町工場で製造しているため、出荷するすべてのお水が国際的な品質規格に則った安全な製造ラインで作られています。 

国際的な品質規格を取得するためには、仕入れから製造工程、製品が出荷されるまでのすべてを審査され、その工程一個一個にチェックポイントがあり、全ての工程をクリアして初めて取得できます。 

アルピナウォーター・信濃湧水は衛生面・安全性においてウォーターサーバー業界日本一と言っても間違いではないでしょう。

お水が出荷されるまで

アルピナウォーターのボトル(※信濃湧水は使い切りボトル)はリユースボトル(再利用タイプ)で20-30回は繰り返し利用できるそうです。 

「リユースボトルって衛生面はどうなの?」と心配される方もいらっしゃるかと思います。 

多くの工場がボトル洗浄に薬品を使用していますが、大町工場は環境問題への配慮とボトル内への薬品混入を未然に防ぐため、薬品を一切使用せずに完全に洗浄・殺菌が行えるシステムになっています。 

ボトル洗浄は、オゾン水と製品水を使用し予備洗浄2回、温水洗浄4回、と徹底的に洗浄しているため、衛生面は安心です。 

ここではボトルがご家庭から戻ってきて洗浄され、お水が充填されて出荷ボトルが製造されるまでの工程をご紹介します。 

「デキャッパー」でボトルのフタが外され、「臭気検査機」で臭いが無いかチェックします。

ボトルのフタを外す装置のデキャッパー
機械で臭いがチェックできる臭気検査機

その後、「目視検査台」で人のチェックでもボトルに異臭がしないか、フタが入り込んでないか、異常が無いか、をきちんと確認します。

目視検査台で人の目でも異常が無いかチェック

次に「洗ビン機」で徹底的に洗浄されます。 洗浄された後は、お水が充填機でボトルに充填されます。

洗ビン機でのボトル洗浄の様子

「キャッパー」でボトルをして水滴を除去された後、「インクジェットプリンター」で製造年月日と工場名が刻印されて、キャップシールが装着されます。 

最後に「目視検査台」で最終確認されて、ボトルの完成です。

出荷前の最終確認は人の目でチェック

完成したボトルは「パレ・デパレタイザー」でパレットに載せ倉庫に運ばれます。

パレ・デパレタイザー

「パレ・デパレタイザー」はご家庭から戻ってきたボトルを移動させた後に、製造された出荷ボトルも運んでくれる機械で、大町工場で1番の働き者とのことです。 

1度壊れた時があり、その時は機械で行っていた作業をすべて手作業で行わなければならず、とても大変だったそう…。 

お水は、最新の無菌・無人フルオートメーションシステムを採用していて、検査以外の工程は一切人の手が触れることのないオールロボット工程で製造されています。 

見学させていただく際は、帽子、マスク、白衣の着用、スリッパに被せもの、手の消毒と完全防備でした。 

非加熱無菌充填を可能にするため、充填室はクラス1000、充填ブースはクラス100の無菌ルームを構成しています。 従業員が充填室に入って作業をした場合は、完全にクリーン化になるまで(約15分間)充填を行わないことを徹底しています。

クラス1000の無菌ルーム

クラス100・(1000)とは?

0.5ミクロン(0.0005mm)以上の浮遊物質の数が1立方フィート(30cm)あたり100個以下・(1,000個以下)であること

まとめ

アルピナウォーター・信濃湧水は「日本で1番綺麗な水を届けたい」という想いから、北アルプスの天然水に注目し、長野県大町市に工場が建てられて製造されています。 

原水が「水道水」か「天然水」かにかかわらず、ROろ過で不純物を99.9%除去すれば水の分子しか残らないから水はどれも同じ水質になると一般的に言われています。 

しかし実際は、水道水をROろ過したお水と北アルプスの天然水をROろ過したお水は違う、とのことです。 

水道水の原水はどこで生まれて、どんなルートで工場にたどりついたかわかりません。そしていろいろな不純物が含まれています。そのため消毒のために塩素が入れられています。 

一方で北アルプスの天然水は雄大な自然が育んでおり、もともと不純物が非常に少なく、そのままでも美味しく飲めてしまう天然水です。

アルピナウォーターは綺麗な天然水をROろ過により、さらに究極に磨き上げられて作られたピュアウォーター、信濃湧水は、アルプスの美味しい天然水がそのまま飲めます。 

株式会社トーエルは他にピュアハワイアンウォーターというハワイのお水も販売していて、こちらはハワイのモアナルアの自社工場で製造されています。 

今回の取材を終えての感想は、株式会社トーエルは「お水の原水」と「衛生面・安全性」にとてもこだわっているウォーターサーバー会社さんであるということが分かりました。 サーバー本体も定期的にまるごと無料交換してくれるので、サーバーの衛生面も安心です。 

お水の価格も他の会社と比較して格安で提供していて、毎月の購入ノルマもなく、とても良心的なウォーターサーバー事業を展開している会社さんです。 

今回工場見学に協力していただいた株式会社トーエルの別府さん、大町工場の皆様、ならびに関係者の皆様、本当にありがとうございました!

→ アルピナウォーター 公式サイトはこちら 

→ 信濃湧水 公式サイトはこちら

水ナビ編集部

これまで60社以上のメーカーを比較し、30機以上のサーバーを実際にレンタルして使ってきた水ナビ編集部が、あなたにぴったりなウォーターサーバーを見つけます。

【監修者】中倉大吾

株式会社スタークラフトの代表取締役社長を務めながら、水のスペシャリスト「アクアソムリエ」としても活動する。2013年5月からウォーターサーバーの比較メディアを運営開始。10年以上にわたってウォーターサーバー業界を見てきた豊富な知見を生かし、2019年にはより総合的でユーザーに寄り添ったウォーターサーバー比較サイトとして「水ナビ(当サイト)」を立ち上げる。また宅配水業界における正しい情報発信を推進するため、一般社団法人「日本宅配水&サーバー協会(JDSA)」の協賛会員に加盟。
※アクアソムリエは、日本アクアソムリエ協会の認定資格です。著者の所有資格について、詳細はこちらをご覧ください。またこちらからアクアソムリエ協会のプロフィールもご覧になれます。