【アクアソムリエ番外編】10万円でできる!ボルダリングウォール(プライベートウォール)の設置

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鶴田雅人

鶴田雅人

日本アクアソムリエ協会認定 アクアソムリエマイスター・公認講師。 水の味の違いに興味を持ち、国内外のミネラルウォーターを飲み比べている。 日本テレビ系列「月曜から夜ふかし」、 フジテレビ系列「99人の壁」など、メディアにも多数出演。

Twitter:https://twitter.com/aquasomme

こんにちは。アクアソムリエの鶴田雅人です。

2020東京オリンピック、選手の活躍がすごかったですね。もちろん、開催については賛否両論ありましたし、私もこの状況下で実施するのは、大変に難しいものがあるな…と思っていました。ただ、アスリートの方々にとっては、人生を懸けた夢舞台であり、そこで見せてくれたパフォーマンスは素晴らしいものでした。

個人的に注目していたのが、スポーツクライミングです。男子は楢﨑智亜選手が4位、女子は野中生萌選手が銀メダル、野口啓代選手が銅メダル、と活躍しました。

クライミングの世界において、スピード・ボルダリング・リードというのは本来別種の種目(競技)なのですが、オリンピックでは3種目の複合という形で行われました。
各競技の1位から順に、1点・2点・3点・4点…とポイントが振られ、
最終的に3種目の点を掛け算し、もっともポイントの少ない選手が金メダルです。

例えば、仮に全種目1位なら、1×1×1=1点が最終スコアとなりますし、
全種目が4位なら、4×4×4=64点が最終スコアです。
本来、スピードの選手はスピードに特化しますし、リードの選手はリードが本職…なのですが、オリンピックにおいては、苦手種目があると、最終スコアが膨らんでしまうので、いかに苦手種目でも順位を上げつつ、得意種目で勝負をかけるか、という感じでした。

実際に、銀メダルを獲った野中選手のスコアは、
(スピード,ボルダリング,リード)=(3,3,5)=45点、

銅メダルの野口選手のスコアは、
(スピード,ボルダリング,リード)=(4,4,4)=64点、
と、結果として、かなりバランスの取れたものでした。

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さて、3種目の中で、日本で最もメジャーなのがボルダリングです。
最近はあちこちにボルダリングジムも増え、気軽にアクセスできるようになったと思います。都心のショッピングモールや観光地などにも壁が増え、クライミング人口がますます増加し、もっと人気が出ればいいなあ、と密かに期待しています。

ただ、とはいえ、家の近くにジムがないとか、あるいは生活スタイル上、なかなかジムに行くのが難しい…という方もいらっしゃるんじゃないかと思います。かく言う私もその一人です。
あるいは、子供にボルダリングをさせてみたいけど、いきなりジムに行くのはハードルが高い、と思われる方とか…(いや実際そんなことはなく、ジムのスタッフさんはだいたいみなさん親切ですが)。

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前置きが長くなりましたが(笑)、実は自宅にボルダリングウォール(プライベートウォール)を設置してみたところ、思ったよりも簡単でしたので、ちょっとどんな感じだったかを書いてみたいなというのが、今回の番外編です。
あとは、今回設置するにあたり色々とネットで検索したのですが、思ったよりも情報が少なかったため、私が気づいた点やポイントなどを、後に続く方々に(願わくば未来の金メダリストに(笑))、ぜひ他山の石として、参考にしてもらえればと。

ではでは参りましょう。
アクアソムリエが教える、ボルダリングウォール(プライベートウォール)の作り方、スタートです。
(今回お水と関係なくて、申し訳ございません)

実は簡単!ボルダリングウォールの設置手順

長くなるので、先にフローチャートを置いておきます。
詳細は記事内で説明していきますので!

ボルダリングウォール設置のフローチャート

1.パネル設置編

まず私は、楽天で「ボルダリングパネル」と呼ばれる板を買いました。


これはラワン合板のパネルに、ホールドを設置できるようナットが埋め込まれたものです。
横90cm×縦180cmの仕様がほとんど。
(横90×縦60の3枚入りになっている場合が多いです。セットで15,000円~25,000円。)

1セットだけ貼る、というのであれば90×180、
もう少し余裕が取れれば、2セットで180×180の壁が作れます。

180cmというと、壁としては高さが低くない?と思われるかもしれませんが、
実際登ってみるとけっこう高いです。
また、下合わせ(床合わせ)にする必要はないので、
上合わせ(天井合わせ)にすると、220~240cmくらいの高さになります。
これだと、場合によっては、ちょっと低めのボルダリングジムっぽくなります。


で、ここがポイントなのですが、
「どこの壁でも設置できるわけではありません」。 (いや、いけるっちゃいけるかもしれないのですが…)

専門の方に聞いたところ、
間仕切り(マジキリ)と言って、建物の構造体(躯体)でなく、部屋を仕切るために設置した壁にボルダリングパネルを設置するのは、強度面からおすすめしない、とのことでした。
やはり体重がかなりかかるので、安全面を考えると、強い壁に付ける方が望ましいようです。

一軒家の場合だと外壁部分、マンションの場合だと、外壁やコンクリ部分の壁に付けるのが良いとのことでした。

設置する壁が決まれば、次はパネルの取り付けです。

で、先に書いてしまうと、
パネルの取り付けは、地元の工務店さんなどにお願いする方が確実です。

パネル自体の厚さが20mm弱、壁の下地も石膏ボードの有無などによりますが、
もろもろ考えると、50~65mmくらいのビスで、インパクトドライバーで打ち込む形になります。
DIYに慣れていて、そのクラスのインパクトドライバー持ってるよ!大丈夫!という方でしたら可能かと思いますが、私は機材もないし不慣れなため、工務店さんにお願いしました。
パネルを付ける壁の選定と、パネル自体の設置、後で触れるホールドの取り付けまで含めて、だいたい30,000円~50,000円くらいかなと思います。
見積だけだと無料のところも多いので、複数社取ってもいいかもしれません。
作業自体は、半日~長くても1日で終わると思います。

けっこうな長さのビスを打ち込むので、賃貸の場合は、事前に了承を得てください。
また、騒音が出ることも予想されるので、隣近所に声をかけておくと、トラブル防止になるかと思います(工務店さんから、挨拶してくださる場合も多いです)。

2.ホールド基礎編

正直、パネルが設置されれば、半分以上ゴールです(笑)。
次はパネルの上に、ホールドと呼ばれる石を取り付けていきます。

ホールドには2種類あります。

  • ボルトオン
  • スクリューオン

の2つです。

で、これも先に書いてしまうと、おすすめはボルトオンです。

ボルトオン


M10ボルトと呼ばれるボルトで取り付けるものです。
(※他のボルトだと、おそらく規格が合わないです)
六角レンチがあれば、素人でも簡単に取り付けることができます。
ホールドが緩んできたら、締め直しも簡単です。
そして何よりも、ホールド替え(場所替え)が容易です。

ホールドの回転防止のため、ボルト穴とは別に、小さなビス穴&ビスが付いているものも多いです。
この回転防止のビス、安全面から考えると、間違いなくあった方が良いのですが、
他方、ホールド替えをしたい時にはビスを抜く必要があり、
そうなるとインパクトドライバーが必須となります(先のパネル設置ではないため、もう少しランクを落としたもので大丈夫かと思いますが)。

もし回転防止のビスを打たない、あるいはそもそもビス穴がないものについては、
こまめにホールドを確認して締め直すなどして、安全確保に努めてください。

スクリューオン


ボルトではなく、ネジどめ(木ネジなどと呼ぶ)のタイプです。
こちらは、パネルそのものに打ち込む形を取るため、パネルに既設のナット穴は使いません。
どこにでも自由に設置できる代わりに、一度付けたら場所は変えづらく(インパクトドライバーが必要)、また締め直しも構造上難しく、後には穴が残る形になります。

その一方で、ボルトオンより安価なものがあったり、あるいは形の面白いものもあったりするので、全体のバランスを考えて購入するとよいかなと思います。

この辺りが私が見落としていたところで、安価なホールドを集めまくった結果、
スクリューオンばかりでした…。
結果としてホールド替えに苦戦しているので、他山の石とされてください。

また、ホールドには、ポリウレタン製とプラスチック製があります。
ボルダリングジムなどで使用されるホールドは、ほぼポリウレタン製です。
プラスチック製のものは、チープでおもちゃのようなものが多く、
幼児向けの遊具などにたまに付いているかな…?という雰囲気です。
ただ、プラスチック製のものは非常に安価なので、
その辺りも含めてご判断いただければ。

3.ホールド購入編

さて、なんとなくわかってきたら次はホールドの購入です。
実際には、工務店さんとの打ち合わせまでにホールドを買い揃えておくと、かなり楽です。その際、事前にどのホールドをどのあたりに付けるか決めておくと、作業がスムーズかと思います。

さて、ここでポイント。
ホールドには、ボルトやネジが付属しているとは限りません。
また、付属していたからといって、そのボルトがボルダリングパネルに合うとは限りません。

これがけっこうしんどいところです(後述します)。

実店舗で、ホールドを売っているところは本当に限られるので、
おそらくネットで買う形になるかと思います。
(あるいは、懇意のジムがあれば、交渉して、という手もありますが…)

で、ざっくりまとめると、

ホールドの購入場所

メルカリ

おそらく最安。ただし専門のメーカーではなく、個人で製作したものが多いため、品質やコメントなどをよく見て。ボルトやネジは基本的に付属しない。


Amazon

単品ではなく20~50個ほどのセット売りが多い。特にこだわりがなければ、セットを買ってしまうのが早いかも。ボルトは付くパターンが多い。
※あまりに安い海外製、アメリカ製などは、規格がM10ボルトでないものもある。この場合、そもそもの取り付けができないので注意。


楽天

セット売りもあるが、単品で特徴のあるホールドもかなり出品されている。ボルトの付く場合も多いが、まちまち。Amazonと違い、購入時の備考コメントで相談できるので、「ボルダリングパネルを設置しており、それに合うボルトを付けてください」と書くと、だいたい伝わる。

ボルダリングパネルは、ジムの壁に比べ薄いので、少し短めのボルトの方が良い場合があります。

例えば、仮に商品に付属してきたボルトだとしても、

これだと短すぎて固定できず、


逆にこれだと長すぎて、うまくいかないです。


そのため、ホールドを買ったらボルトを穴に通してみて、
適度な長さであるかを確認されてください。
(目安としては、ボルダリングパネルの厚さが約18mmです)


ホールドの形状や厚みによって、必要なボルト(あるいはネジ)の長さは異なるので、
そこらへんが難しいところなんですが。

対応策としては、

  • すべてボルト(ネジ)付きのものを買う。
  • ホームセンターなどへ行き、長さの異なるM10ボルトを揃える。

あるいは、

  • 初回であれば、足りないボルト(ネジ)の調達まで、工務店さんにお願いしてしまう。

正直、これがおすすめです。
工務店さんであれば、資材の調達は本業のため、我々がホームセンターで右往左往するよりも、たやすく入手できます。

そのため、工務店さんに見積を取る段階で、パネルとホールドを揃えておき、
事前にボルトの有無(使えるか)を確認し、足りない分の資材調達まで、内容に含んでしまうのが楽かと思います。

私はこの辺りの理解が足りていなかったため、取り付けの段になって右往左往してしまいました。ぜひこれも参考としてください。

ホールドの数ですが、
90×180のパネルに対して、だいたい20個くらいが目安だと思います。
20個だと、わりとスッキリとしていてインテリアにも良い感じ。


逆にボルダリングジムのように、様々な課題を作って登りたい、という場合は、
30個くらいあっても良いと思います。

(多少見た目はごちゃごちゃしますが)


私は実用性と価格重視で、当初はメルカリ6割、Amazon4割くらいでホールドを買いました。
当初は20個くらいで作って、登っていくうちに楽天で面白い形のホールドなどを探して、
日々追加している…という状況です。

ホールドの価格ですが、まちまちですがバラ売りだと1つ1,000円~1,500円くらいが相場かなと思います。
大きなものや、特徴のあるもの、かわいいものは1つ3,000円~4,000円以上のものも。

逆に、セット売りやメルカリだとこの価格を下回ることがほとんどです。
最初は壁が1面なら20個、2面なら40個くらいのセットを買って、とにかく組んでしまった方が楽だと思います。後から買い足したり調整したりはできますので。

注意点として(クライマーの方には釈迦に説法ですが…)、
安いからといってあまり小さなホールドばかり買ってしまうと、手で持ちづらいセットになってしまい、登るのに苦労します。
最初は「ガバ」と呼ばれる、ガバっと持てる大き目のホールドが多く入ったものがよろしいかと思います。


足で踏むホールドは、小さなものでも大丈夫なので、下2~3段くらい、数にして4~8個くらいは、手で持ちづらいものでもOKです。

4.安全確保

ホールドが設置されたら壁は完成です。お疲れ様でした。かなり達成感もあろうかと思います。

良いボルダリングライフのために、あとは日々の安全を確保してください。
(家庭用とはいえ、ボルダリングは危険を伴うスポーツですので。)

マットの設置

落下時に備えて、下には必ずマットを敷いてください。布団でも構いませんが。
私は家にあったヨガマット(ジムマット)で代用しています。
3,000円くらいで、厚みは3cmほどです。
よほど激しい落ち方をしなければ、このくらいで十分かなと思います。

ホールドが緩んでいないかの確認

どんなにきつく締めてもホールドは緩んできますので、登る前に必ずホールドが回転しないかを確かめてください。緩んでいたら六角レンチで締めます。
スクリューオンのものも、あまりにぐらつくようでしたら、取り外して違う場所に付け直してください。

クライムダウンの徹底

ジムと違いマットも薄いですし、周囲に家財道具もあろうかと思います。
そのため、飛び降りはジム以上に危険です。
クライムダウン(1手ずつ降りていくこと)で安全に着地しましょう。

子どもがいる場合の注意点

子どもと登る場合は、「ひとりずつ登ること」「登っている人には近づかないこと」(大人が子供のスポッターをする場合は別です)を、最初に教えてあげてください。

5.費用

以下、私の場合にかかった金額です。

ボルダリングパネル
90×180cm×2組=15,000円×2
30,000円
工務店依頼費用 40,000円
ホールド代 25,000円
工具代 2,000円
97,000円(税込)

ボルダリングウォール設置のフローチャート

どうでしょう。ざっくり10万円ほどで、ボルダリングのある生活が始められます。
私は壁が2面(180×180)でしたが、1面(90×180)でよければ、もっと費用は抑えられます。

もちろん、フルパッケージで壁を作ることも依頼できるのですが(パネルやホールドの調達も含めて)、その場合はもっと費用がかかりますし、
何より、自分で選んで組み上げた壁の方が愛着も湧くし、日々のメンテナンスも易かろうと思います。

長々と書き連ねてしまいましたが、特にコロナ禍で、ボルダリングウォール(プライベートウォール)の設置に興味がある方の、一助となれば幸いです。
私はほぼ毎日登っていまして、設置してよかったなと心から思っていますし、
子どもがこれでボルダリングに興味を持ってくれれば、より良いなと。

あと、強くなくても大丈夫です!私も決して強いクライマーではありません。
むしろ自分専用の壁なので、簡単な課題しか置かないとか、
ガバしかホールドを付けないとか、そういうことも出来ます。
周りの目もないので、人知れず鍛えるのにもいいんじゃないでしょうか。


最後になりましたが、ボルダリング中は汗をかきますので、水分補給にお水を飲んでください!
疲労回復を助けるなどとされる、炭酸水がおすすめです(今回唯一のお水要素)。

執筆者のプロフィール

鶴田雅人

日本アクアソムリエ協会認定 アクアソムリエマイスター・公認講師。 水の味の違いに興味を持ち、国内外のミネラルウォーターを飲み比べている。 日本テレビ系列「月曜から夜ふかし」、 フジテレビ系列「99人の壁」など、メディアにも多数出演。


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