はじめまして、髙田ナッツと申します。普段はネコノラ通信で、猫夫婦の日常マンガを描いています。よろしくお願いします!
便利すぎる世の中で、ふと、息が詰まりそうな感覚に陥ることがある、我々猫夫婦。時々意識的に、オフラインな世界に避難して、エナジー補給しています。
今回は、便利さとは少し離れた所にある〝自分の水に合った〟場所や雑貨、趣味のことを、4項目にわたって、お話させて頂きます。
トキメキ世界と繋がれる、名曲喫茶&純喫茶
純喫茶は憧れ世界
アタシ(富士額わがはい)は、好きなドラマのロケ地である喫茶店を巡ったり、お気に入りの小説家さんが通っていた純喫茶を訪ねる趣味があります。ドラマや小説の世界に自分が少しだけ出演している気分になれて、胸が躍るんですよね。
アタシはほっこりとした、日常の延長にあるようなドラマがたまらなく好きなのです。そんなドラマのロケ地に行くと、木のぬくもりにあふれていたり、あたたかな照明の施された、ホッとする空間であることが多く、まるで、温泉につかったような気分で、ウトウトしてしまいます。
こんな時は、全身でこの癒し空間を味わい尽くしたいため、あえてスマートフォンの電源はオフ。こうすることで、心なしかより深く息をつけるような気がします。
また、伺ったお店に由来のある作家さんのファンであることを告げると、思いがけず、店主さんご本人より、当時の作家さんとの楽しいやりとりを伺う機会がありました。
貴重な生原稿を見せて貰えたり、いつもその作家さんが座ってらした席に案内して貰ったり…。意外なサプライズに至福の時間が流れます。
残念なことに、もうその作家さんは故人ですが、店内はその方がご存命時から、全く変わっていない「昭和」の時代そのもので、その作家さんの気配を感じられるような錯覚を味わいました。
トキメキ名曲喫茶
黒猫クインシーは、耳が敏感で、大きな音が苦手なのですが、ある時、ロケ地巡りの一環で、とある名曲喫茶に伺った時、蓄音機とレコードのアナログのたおやかな音に酔いしれ、それからすっかりハマってしまったようです。
「レコードに針を落とす音って、何に似てるか知ってるッスか?それは、心をあたたかに灯してくれるマッチを擦る音ッスよ!」by黒猫クインシー
……アナログの優しい調べは、どうやら人を詩人にするようですw
ある名曲喫茶に伺った時のこと。店主であるおじいさんが、自身のお店は、椅子以外すべて自作であることを、事細かに教えてくださったことがありました。その方のお話する姿が、本当に楽しそうでほっこり。
帰り際、「オイラ、名曲喫茶に行くと幸せになるワケ、わかっちゃったッス。店主さんのトキメキと夢を一緒に見させて貰っているからッスね。」と黒猫。
いつかアタシ達も、トキメキ溢れる空間を作り出せる側になりたいね、なんて話しながら、生活感溢れる我が家へ。落差がすごい…。まずは、部屋の片付けから始めようと思いつつ、そのままになっちゃっています(;^ω^)
サステナブルな、機械式時計と万年筆
機械式時計
電子機器が当たり前の世の中で、職人さんが作った、ひげゼンマイと歯車で正確に動く所が、健気で愛おしい機械式時計。耳をあてると小さな精密機械がカチコチと動いているのが、心臓の鼓動のようで心地いい所も魅力です。
なにより電池不要!ものぐさなアタシ達にはとっても嬉しい!ということで、それぞれ1つずつ、機械式時計購入することにしました。
ずっと機械式時計が欲しかった黒猫に言わせると、「クオーツ式時計と違って機械式時計は、ライターで一発点火で火を起こすのではなく、人の手で、木をこすり合わせて、火を起こした時の感動する気持ちのそれに近いッス」だそう。
シンプルな構造の向こう側にホッとする何かがある。複雑さが生み出した、文明の利器よりも、多くの設計者と職人の心意気と息遣いを感じられるところが、とにかくあたたかく魅力的で気に入っています☆
万年筆
ボールペンを使っていて、使えなくなった時に、インクのリフィルが見つからず、まるごと捨ててしまうことが、なんだかちょっと気が引けるのです。大げさかもですが、ミッションを終えたアポロ宇宙船が、一回こっきりでもう乗れなくなってしまうような寂しい感覚というか。
しかし万年筆は、スペースシャトル!インクを取り換えれば繰り返し使える、物を大切にする精神と、未だにシンプルな顔料を使っている所が魅力です。
使い捨てカイロより、昔ながらの白金カイロのような、少し不便ではあるけれど、長持ちしていいものの方が、使い捨てカイロをゴミ箱に捨てる時のような、モヤモヤする気持ちがなく、個人的には好ましく感じています。
現代の便利さによって、それに付随する不可分の心地の悪さからくるストレスを感じたくないという気持ちから、機械式時計も、万年筆も使っているような気がするんですよね。
同窓会気分ラジカセ
「また昭和が遠ざかったッス…」平成の終わり、昭和のスターが次々と亡くなられてゆくニュースを受け、ちょっとしんみりしていた黒猫。
かと思えば、パソコンでAmazonサイトで熱心になにかを探しているご様子。覗き込んでみると、ラジカセを見ていました。
どうやら、自分が学生時代に使っていたような、古い形のラジカセを探している模様。とうしょうから出ている【昭和の思い出ラジカセ】を見つけ、ポチることに。
Bluetoothスピーカーを持っているのに、なぜ欲しかったのか聞いてみると、「アイツ、今頃どうしてるかなって、ノスタルジックに昔の友達を思い出して会いたくなる感覚と一緒ッス!」だそう。
届いてからは、部屋の一番目立つところにラジカセを置いて、昔のラジオドラマを聞いたり、学生時代に友達に貰ったという謎のインド音楽の入ったカセットテープを引っ張り出してきて、一人同窓会気分を時々楽しんでいるようです。
都会の中での野鳥観察
難聴に見舞われたとき、不思議と野鳥の囀りだけは、心地好く聞こえたという黒猫。その体験をしてから密かに、野鳥観察が趣味に。
とは言っても、山登りするなどの、経済的、肉体的に負担のかかるイベントとして、野鳥を観察するのではありません。
近所の公園や街中で、電線などにとまっている鳥の鳴き声を、スマホで録音したり、その姿を愛でたりする、ゆる~い野鳥観察です。
しかし、侮ることなかれ!埼玉県のゆるキャラマスコット・コバトンで有名な、天然記念物の「シラコバト」や、日本三鳴鳥である綺麗な青い鳥「オオルリ」なども、駅前の電線にとまっていたのを、発見して目ん玉が飛び出そうでした。
黒猫の影響で、アタシも最近では、オナガやカワラヒワなどの鳴き声を、聞き分けられるようになってきて、外に出る楽しみがちょっとずつ増えています。
「オフラインなもの」を求める過程で、皮肉にもwebの力を借りることがあります。例えば、純喫茶までの道のりをグーグルマップに頼ってみたり、機械式時計をAmazonで買う時には、インターネットにつなげなければならないというジレンマがあります。
でも、そこはご愛嬌というか、上手に〝自分の水に合う生活〟を楽しんでいければ良いのかな、と思う今日この頃です。
読んで下さった皆様の日常が、潤いのあるステキなものとなりますように☆
水ナビ編集部
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