続々と新登場!アクアソムリエおすすめの炭酸水

鶴田雅人

日本アクアソムリエ協会認定 アクアソムリエマイスター・公認講師。 水の味の違いに興味を持ち、国内外のミネラルウォーターを飲み比べている。 日本テレビ系列「月曜から夜ふかし」、 フジテレビ系列「99人の壁」など、メディアにも多数出演。

Twitter:https://twitter.com/aquasomme

こんにちは。アクアソムリエの鶴田雅人です。
毎日暑くなってきましたね。ミネラルウォーターの市場的には、夏になると、特に炭酸水の売り上げが上がると言われています。暑い夏に、カロリーのない炭酸水で、スッキリと水分補給をしたい、といったところでしょうか。

炭酸水はここ5年~10年くらいで日本での市場が伸びてきて、すっかり定着したなあと感じています。昔は、無糖の炭酸水というとお酒の割材のイメージでしたが、今は当たり前のように自販機やスーパーに炭酸水が並び、フレーバーも各社さまざまに展開しています。個人的には、選択肢が増えて本当に良い時代になったなあと思っています。

さて、そんな「炭酸水戦争」とも言えるような昨今、夏が近づくと、各社からいくつか新商品が発売されます。今回は、ここ1~2年で新しく発売された炭酸水にスポットを当てて、ご紹介していきます。

アイシー・スパーク(ICY SPARK) コカ・コーラ

さて、いきなり今回の目玉です。コカ・コーラが満を持して2021年夏発売した新商品です。独自の「冷却スパーク技術」により、コカ・コーラ史上最強の炭酸濃度とのことです。

カナダドライの系譜のようですが、確かに前作の「THE TANSAN」より刺激が強く、かなりゴフっとなります。

ベースはおそらくですが純水で、酸味料などを添加したタイプです。とにかく強い炭酸を、と求める方には、おすすめできる商品です。

売れ行きにもよるでしょうが、キャンペーンの展開の仕方などを見ている限り、かなり大々的で、これからコカ・コーラの主力商品になっていくのかなーと思います。サントリーやアサヒに比べると、コカ・コーラの炭酸水、というのは確かにパッと思い浮かばない方もいるかと思うので、根付いていくといいなと。

熊がとてもキュートです(笑)。

味のバランス表

炭酸の強さ(5)
おいしさ(2.5)
コスパ(3)

強炭酸水 ファミリーマート

ポッカサッポロさんのOEMです。同社が出している「強炭酸水」の系譜。純水をベースに、こちらもかなり強い炭酸を実現しています。安価な価格と、ファミリーマートなら(おそらく)どこでも入手できるというアクセスの良さが〇。

余談ですが、ファミリーマートは、コンビニの中ではかなりお水に力を入れていて、軟水だけでもPBが3種類(津南、霧島、安曇野)あります。そこに今回の炭酸のPBも増えた、という感じでしょうか。

あと、たまにサントリーの限定商品(フレーバー2倍とか)もファミリーマート限定で売られていたりするので、お水好きな方は要チェックです。

味のバランス表

炭酸の強さ(4.5)
おいしさ(3)
コスパ(4)

ウィルキンソン 梅 アサヒ飲料

いわずと知れたウィルキンソン。その歴史は古く明治時代の天然炭酸水まで遡りますが、現在では純水をベースに、国内トップクラスの強炭酸水を作っています。

赤のラベルの炭酸水(プレーン)が看板商品ですが、実は毎年のように新フレーバーを発売しています。レモンのような定番から、ジンジャー、コーラ、紅茶のような変わり種まで幅広いです。基本的に無糖なので、フレーバー、香り付けのみで、カロリーはありません。

で、今年の新作がこちら。梅味。

そこまでものすごい梅感はなく(当社比)、語弊があったら申し訳ないですが、梅ガムを思い出すような、ライトな感じの梅感です。リフレッシュしたい時、気分を変えたい時なんかに良いかもしれません。

味のバランス表

炭酸の強さ(5)
おいしさ(2)
コスパ(3)

富士山の強炭酸水 アイリスオーヤマ

家電で有名なアイリスオーヤマから、ついにミネラルウォーターが登場しました。それも報道によれば、OEMではなく、静岡県の自社工場を改修して飲料水部門を立ち上げたということなので、その本気っぷりが窺えます。採水地でもある静岡県の小山町は、他社のミネラルウォーターなどの工場も多くあり、お水どころです。

特筆すべきは、炭酸あり・なしの両展開で事業を始められた点。ヨーロッパなどでは、同一ブランドで炭酸あり・なしが存在することがスタンダードなので、こうした形は非常に嬉しいなと思います。

ネット通販はもちろんのこと、最近はスーパーや酒屋さん、ホームセンターなどでもバラ売りが見られます。富士山の軟水をベースに、飲み口の良いお水です。炭酸水も、元のお水のミネラルを残している点が、とてもgoodです。アイリスオーヤマらしい低価格と、コスパ〇の良品質なので、ぜひお試しください。

味のバランス表

炭酸の強さ(4.5)
おいしさ(3)
コスパ(5)

富士山の天然水 強炭酸水 成城石井

成城石井は、もともとミネラルウォーターの充実した高級スーパーです。特にヨーロッパ系の良質なものが多く、ゲロルシュタイナー、ナベグラヴィ、サンベネデットなどがいつも並んでいるイメージです。

そんな成城石井から、PBのお水が出た…、と思って商品を見ると、ボトル形状に見覚えが。そう思ってラベルの裏面を見ると、アイリスオーヤマのOEMでした。
これは別にマイナスな意味ではなく、むしろアイリスオーヤマのOEMが、成城石井に並べるくらいの品質である、ということだと思います。

前述のとおり、成城石井には多種多様なミネラルウォーターがあるため、迷ってしまいますが(笑)、やはりPBだけあって低価格なので、選択肢のひとつとして、非常によろしいかと思います。

味のバランス表

炭酸の強さ(4.5)
おいしさ(3)
コスパ(4)

ソランデカブラス(炭酸入り)

価格を度外視すると、これ、今回の一押しです。ソランデカブラス自体は、青色のボトルが目印のスペインの中硬水で、炭酸なしのものが長く日本でも売られていました。高級系のスーパーや、PLAZAなどによく置いてあります。レアル・マドリードの公式ウォーターとしても長く愛飲されています。

で、炭酸入りのもの。本国にはあったそうなのですが、昨年の秋冬くらいに、ついに日本にも上陸しました。
炭酸なしのソランデカブラスは、ペットボトルのものが広く売られているのですが、今回日本に入って来たのは、ガラス瓶入りの炭酸バージョンです。

その分、どうしても価格は高くなってしまうのですが、ガラス瓶にしっかりと守られた、繊細な泡の炭酸は非常に飲み心地が良いです。また、ガラス瓶は臭いの付着もなく、元のお水の味をそのまま伝えてくれるため、お水自体の中硬水としての味わいも、よりクリアに感じられます。

価格は高く、またバラ売りも今のところなさそうですが、ぜひ「ソランデカブラス 炭酸(スパークリング)」などで検索してみてください。
(※キャップが白いビンは、炭酸ではないので、お気をつけください)

味のバランス表

炭酸の強さ(3.5)
おいしさ(5)
コスパ(1)

キリンレモン(無糖)

これ、「ミネラルウォーター」というカテゴリーに入れるか非常に悩んだのですが、昨今の事情を踏まえると、入れてもいい(正しくは、ミネラルウォーター周辺のフレーバー水)と思うんですよね…。

構成要素が、純水/炭酸/レモン/酸味料というのは、例えば今回のアイシー・スパークのレモンも、非常に似たものとなるので。ただ、メーカーさんとしては、「無糖炭酸水」というよりは、「キリンレモンの一族」として売ろうとしているのかな?という印象です。「キリンレモン」というブランドの始祖がいて、その弟分として、無糖のキリンレモンが出ましたよ、と。

こうなると「サイダー」あるいは「清涼飲料水」の系譜です。事実、スーパーなどに行くと、ミネラルウォーターの棚にはいなかったりします。

でも、中身を考えると、他社さんのいわゆる「レモンフレーバーの炭酸水」とほぼ同じで。
前置きが長くなりましたが(笑)、私はキリンレモンの一族としてではなく、無糖フレーバー炭酸水(レモン)として楽しんで飲んでいます。そういう目線で見ると、コスパも良く、炭酸もしっかりとしています。デザインがパッと見て、無糖とわかりにくいのが残念。

味のバランス表

炭酸の強さ(4)
おいしさ(3.5)
コスパ(4)

まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回のラインナップは、ソランデカブラスを除けば、街中で簡単に入手できる点が、非常にポイント高いです。
ぜひ飲み比べてみて、お気に入りの炭酸水を見つけてもらえると嬉しいです。

すでにお気に入りの1本がある方は、ぜひその商品と、今回のどれかを2本同時に開けて飲み比べてみてください。味やガス圧が炭酸水によって違うことが、よく分かるかと思います!

鶴田雅人

日本アクアソムリエ協会認定 アクアソムリエマイスター・公認講師。 水の味の違いに興味を持ち、国内外のミネラルウォーターを飲み比べている。 日本テレビ系列「月曜から夜ふかし」、 フジテレビ系列「99人の壁」など、メディアにも多数出演。

【監修者】中倉大吾

株式会社スタークラフトの代表取締役社長を務めながら、水のスペシャリスト「アクアソムリエ」としても活動する。2013年5月からウォーターサーバーの比較メディアを運営開始。10年以上にわたってウォーターサーバー業界を見てきた豊富な知見を生かし、2019年にはより総合的でユーザーに寄り添ったウォーターサーバー比較サイトとして「水ナビ(当サイト)」を立ち上げる。また宅配水業界における正しい情報発信を推進するため、一般社団法人「日本宅配水&サーバー協会(JDSA)」の協賛会員に加盟。
※アクアソムリエは、日本アクアソムリエ協会の認定資格です。著者の所有資格について、詳細はこちらをご覧ください。またこちらからアクアソムリエ協会のプロフィールもご覧になれます。