【焼津市観光】富士山の眺望抜群で海とともに歩んできた街。温泉、海鮮と海釣りが人気!

静岡県焼津市は全国有数の水揚数量を誇り、全国的にも富士山への眺望もよいことで知られています。

また、市内の焼津神社は約1600年前に創建と伝えられています。「焼津」の名前の由来ともなった日本武尊をお祭りする由緒ある神社です。

また、温泉成分が良質な天然温泉、焼津温泉に恵まれるなど市内には様々な魅力にあふれています。

今回は、一般社団法人焼津市観光協会の増田充邦専務理事と高杉嘉代さんに焼津市の魅力や観光スポットなどについて話をうかがいました。

一般社団法人 焼津市観光協会

増田充邦 さん

専務理事

一般社団法人 焼津市観光協会

高杉嘉代 さん

港町の風情が残る「浜通り」

焼津の水産漁業発祥の地・浜通り

――焼津市(やいづし)の観光の魅力から教えてください。

高杉 嘉代さん(以下、高杉さん) 焼津の観光ボランティアガイド「やいづ観光案内人の会」は、次の観光スポット3コースをメインにご案内をしています。

  • 浜通りコース
  • 花沢の里コース
  • 小泉八雲ゆかりの地コース

まず、「浜通り」は焼津の水産漁業発祥の地です。今では静かな街並みですが、当時の港町の風情がところどころに残っています。

浜通りには、⽔産業の歴史と文化を象徴する伝統的家屋や、焼津漁業の発展に寄与し水産翁と称えられた服部安次郎の生家が残っています。

焼津漁業の発展に寄与した服部安次郎生家をリノベーションした
「庭の宿『帆や』~hoya~焼津」

高杉さん 浜通りでは、夏の風物詩「第14回やいづ浜通り 夏のあかり展」を2023年9⽉1~2日に開催し、沿道にあんどんが灯され、訪れた皆さんは幻想的な風景を楽しんでいました。

夏の風物詩「やいづ浜通り 夏のあかり展」は幻想的な風景

高潮を川に逃がすインフラの知恵が随所に

高杉さん この浜通りは駿河湾に面しているため、暴風雨による荒波が堤防を越えて家々に襲いかかることがしばしばありました。

そこで様々な工夫をしています。⾼潮の際、海⽔を近くの堀川に逃がすための⼩路が何本も通り、家々には海水が家の中に入らないように波除けの堰(せき)板も設置。

土地の高低でいえば、海の方が高く、高潮を川に流すように地形が形成され、海とともに生きてきた住民の知恵をみることができます。

江戸から明治時代の古民家で形成する「花沢の里」

花沢の里は山の谷地にある30戸ほどの山村集落

――それでは次に「花沢の里」の解説をお願いします。

高杉さん 焼津は海の街で有名ですが、花沢の里は山里でとてものどか。昔懐かしい風情を残す地区です。

静岡県で唯一、「国の重要伝統的建造物群保存地区」として2014年に選定されています。この選定の背景には、今も実際に暮らされている方々が地区を守り、活かしてきたことにあります。

古い建物を味わい深く、ゆっくりと楽しみたいという方や、ハイキングをされる方にはとても人気があります。

花沢の里 「カントリーオーブン(蔵&庭カフェ)

高杉さん この地区には古民家カフェもあります。

100年以上続く民家をリノベーションし、昔の風情を感じながら、美味しいコーヒーやスイーツを楽しめるんです。

また花沢の里の入り口近くにはミカン園もあり、10月中旬から12月末までがミカン狩りのシーズン。

時季によっては、集落内で旬の果物や地元の方が漬けた漬物などを無人販売で買うこともできます。

花沢の里入り口近くでミカン狩りを楽しめる

高杉さん 花沢の里が登山口の1つになる満観峰(まんかんほう)※にも注目です。

こちらは360度の風景が見渡せ、高い山ではないのでハイキング初心者の方も登ることができます。

※満観峰・・・駿河湾沿いにある標高470mの山。

満観峰山頂から見る絶景の富士山

高杉さん 山頂からの富士山の眺望は言うまでもなく、南アルプス、伊豆半島や駿河湾を一望できる大パノラマの眺めを楽しむことができるんです。

手軽に登れる上に、山頂からの絶景が素晴らしいので、満観峰に登りに県外から来て下さる方も多く、高い山に登るための練習台にも使われているようです。

文豪・小泉八雲はなぜ焼津の街を愛したのか

――次は小泉八雲ゆかりの地コースですね。文豪・小泉八雲も焼津にゆかりがあるとのことですが、この点の解説をお願いします。

高杉さん ⼩泉⼋雲(こいずみ やくも、ラフカディオ・ハーン)※といえば、来日後に尋常中学校・師範学校の英語教師として赴任し、妻となるセツさんと出会った島根県・松江がゆかりの地として有名ですが、焼津にもゆかりがあります。

焼津にゆかりがある文豪・小泉八雲

※⼩泉⼋雲・・・ギリシャ生まれのアイルランド人で、新聞記者、作家、日本研究家、英文学者。小泉セツと結婚し、日本国籍を取得する。日本の怪談話や伝説に精通し、『怪談』『骨董』などの作品がある。

高杉さん 1897年(明治30年)にはじめて焼津を訪問して以来、晩年の7年間のうち6度の夏を避暑地として滞在しました。

八雲さんは東京在住時代、「夏休みを海で過ごしたい」との想いもあり、以前松江中学の教諭で、その頃浜松中学の教諭の方に誘われ舞阪を訪れたものの、海が遠浅で気に入りませんでした。

そこで、どこかよい海を探そうと焼津に降りたところ、深くて荒い焼津の海が大変気に入ったとのことです。

八雲さんにとって、焼津の海は少年時代に泳いだアイルランドやイギリスの海とどこか共通点があったのかもしれません。

焼津では山口乙吉という魚屋さんを紹介され、とてもさっぱりしている典型的な焼津の方でここの2階に宿泊されます。

素朴な乙吉さんとの交流を通して、焼津は実にいい街と大変好感を持たれました。焼津にまつわる作品として、『焼津にて』『乙吉のだるま』等を執筆しています。

焼津では、ご自身の息子さんや書生さんを引き連れながら、大変リラックスした生活を送られたのです。

これは焼津の歴史で詳しく説明しますが、焼津神社の荒まつりも大変気に入っていました。

焼津小泉八雲記念館

高杉さん 焼津市内には小泉八雲ゆかりの地が多数ありますが、特に紹介したい場所は、「焼津小泉八雲記念館」。

小泉八雲の記念館は、世界にこの焼津と松江にしかありません。

記念館では八雲さんの遺品や焼津での交流も紹介しています。愛妻家の一面もあり、東京の自宅にいた奥さんのセツさんに向けて書いた愛情深い手紙も残されています。

名誉館長には、八雲さんのひ孫にあたる小泉凡氏(こいずみぼん、小泉八雲記念館長・島根県立大学短期大学部名誉教授)に2012年7月から就任して頂いております。

小泉名誉館長には、毎年2回の名誉館長講座(子ども向け、一般向け)のため焼津に来て頂いており、焼津と小泉家との関係は今日まで脈々と続いております。

焼津で見る富士山は様々な表情を見せる

小川港から見る富士山

――焼津といえば富士山がとてもよく見える地域として有名ですね。

高杉さん 「焼津富士山ビュー」のマップを作成し、本観光協会のHPでも紹介しています。焼津から見る富士山は焼津観光の大きな魅力の1つとして発信しています。

私は実は、他県から焼津に引っ越してきました。焼津でサイクリングを楽しんでいると、港で船の合間に富士山が大きく見えて驚きました。

特に漁港と富士山が一緒に見える光景は本当に新鮮で、焼津らしい富士山といえます。秋から春先にかけてがおすすめのシーズン。季節によっても富士山が見せる光景は異なります。

観光客の方はタイミングが合わないと見られないのですが、夏の黒々とした富士山も一見に値します。「こんな表情を見せる富士山もあるのか」と驚かれる方もいます。

恐らく他県から見えた方にとっては富士山の存在は違って見えることでしょう。

温泉総選挙リフレッシュ部門で4連覇中

――次に焼津温泉の泉質や効能についてうかがいます。

増田充邦さん(以下、増田さん) 焼津温泉協議会の役員、及び本観光協会の専務理事を務めている私からご説明します。

静岡県の温泉は熱海温泉が有名ですが、焼津温泉は高濃度です。温泉の濃度は通常、1~2の数値で表されることが多いのですが、焼津は16の濃度があるんです。

温泉に浸って頂いた方にはかなり高い評価を得ています。

温泉の特徴は、海水の濃度の約半分の塩分を含む塩化物泉で、保湿効果が高く湯冷めしにくく、「熱の湯」ともいわれています。

肌にやさしい弱アルカリ性のお湯で疲労回復、神経痛や冷え性のほか、健康と美容にも効果があるとされています。また、べたべたしなくてさっぱりしていますね。

2016年より、5省庁後援のもと実施している、国民参加型の温泉地活性化プロジェクト「温泉総選挙」※は今年も開催されます。

焼津温泉は温泉総選挙リフレッシュ部門で、2023年に5連覇を達成しました!

※温泉総選挙とは・・・「温泉で元気に!温泉を元気に!」を合言葉に、エントリーされた温泉地について、国民からの応援投票の結果によるランキングにして発表。各温泉地が取り組む内容について、各省庁から賞を授与するなど、温泉地の活性化につながる企画や仕組みづくりを官民一体で実施する。

人も湯も輪になる足湯・ととゆ
(焼津市役所本庁舎前足湯)

増田さん 今、「足湯」にも力を入れています。

駅前に加えて2番目の無料足湯を市役所本庁舎前に設置し、「ととゆ」と命名されています。これは、「魚(とと)」に由来し、焼津市民が覚えやすく、親しまれる足湯になって欲しいとの願いが込められているのです。

増田さん 最近のトピックスとして、市役所本庁舎北側駐車場内に温泉スタンドも開設しました。10ℓ100円で、24時間いつでも誰でも温泉を購入できます。

※温泉スタンドとは・・・温泉を販売あるいは無償提供している施設、または自動販売機のこと。ペットボトルなどに詰められた温泉を販売するのではなく、貯湯槽に貯められた温泉水を、購入者が持参したポリタンクなどの容積が大きい容器に入れ持ち帰る形を取っているところが多い。

ただ高濃度の温泉なので、そのまま入れると浴槽に影響が出ます。入浴剤の代わりとして、温泉をお湯に入れるのが望ましいです。

感動の光景!富士山と駿河湾の眺望を同時に

「ホテルアンビア松風閣」は富士山と駿河湾を一望しつつ温泉に浸れる

――こうした魅力ある地域では宿泊施設も充実していると思うのですが、いかがでしょうか。

高杉さん 「ホテルアンビア松風閣」は一番有名な宿泊施設です。大崩海岸(おおくずれかいがん)という断崖絶壁な地形にあり、温泉を楽しみながら、富士山と駿河湾の眺望を同時に楽しめるホテルです。

※大崩海岸・・・焼津市小浜と静岡市駿河区をまたぐ海岸。約4kmに渡って続く断崖。晴天時には富士山や伊豆半島も見渡せる景勝地として知られる。

高杉さん そのすぐ隣に「焼津グランドホテル」があり、ホテルのサービス形態はオールインクルーシブ。

ご宿泊のお客様は、ご夕食時・ラウンジのお飲み物、アクティビティなどすべて料金に含まれています。

温泉も海側と山側にありボードゲームエリア、ライブラリーエリア、スポーツエリアなどいろんな施設を館内にそろえ、若いカップルやファミリーも楽しめるリゾートホテルです。

次に「亀の井ホテル 焼津」(元かんぽの宿)は、最上階の展望風呂で駿河湾を一望できます。

「亀の井ホテル 焼津」の展望風呂は駿河湾を一望

高杉さん また、「月と鮪 石上」「湊のやど汀家(みぎわや)」はしっとりと少人数で宿泊できる高級旅館で、隠れ家的なお宿です。

「月と鮪 石上」は2022年夏にリニューアルオープン。夜には海に浮かぶ月とムーンロードをお楽しみいただけるよう丸い窓を設けられました。ここはマグロが自慢のお宿です。

「月と鮪 石上」では海に浮かぶ月とムーンロードを楽しめる

お手軽に宿泊できるビジネスホテルや民宿などもあり、焼津市は高級旅館からお手軽に宿泊できる施設がそろっています。

ほか「エキチカ温泉・くろしお」など日帰り温泉も豊富にありますので、焼津は温泉でもいろんな楽しみ方ができます。

移住民が焼津の海釣りの魅力を発信

――焼津は海釣りが盛んだとうかがいました。

高杉さん そうですね、焼津で釣りをする方は多いです。

ここでご紹介したいのが、海釣りの情報を発信している三浦愛さんです。

釣りが好きで埼玉から焼津に移住され、地域おこし協力隊第1号として活躍し、2020年10月の任期満了後、個人事業主として焼津市にて起業。

SNSでたくさん焼津の海釣りの魅力を発信しています。

船釣りや海釣りの初心者教室などを開いています。大変行動力のある方で、2023年5月には『しずおか釣り旅のススメ』を静岡新聞出版社から出版されました。

高杉さん 今も焼津市地域プロジェクトマネージャーに就任するなど、幅広い分野で活躍されていますね。

海鮮が自慢 「鮪めぐり&焼津鰹三昧」を開催

――焼津のグルメも楽しめそうですね。

高杉さん 特に海鮮が自慢の街です。焼津市は7年連続水揚げ金額全国1位を誇ります。

食を楽しんでいただくグルメイベント「焼津ぐるめぐり」を開催し、その第1弾として9月29日~11月21日まで「鮪(マグロ)めぐり&焼津鰹(カツオ)三昧」を行っています。

赤いダイヤとも称される高級食材である「天然 焼津ミナミマグロ」と水揚げ全国一を誇る焼津のカツオを是非ご賞味ください。

次に冬に入ると、第2弾として11月22日~12月22日の約1ヵ月間に「おおいがわ桜えびめぐり」を開催。定番のサクサクのかき揚げから、生や釜揚げでも味わえる新鮮な駿河湾のサクラエビを楽しめます。

実は、焼津には3つの漁港があります。

マグロとカツオは焼津港、桜エビは大井川港、サバは小川港で獲れいずれも人気です。

市内ではサバずしを提供する店舗もあります。「黒はんぺん」や「なまり節な」ど、水産加工品も幅広く生産しており、本当にさかなのパラダイスの街です。

焼津を海の街として発展させた「焼津水産翁」

毎年、焼津神社で焼津の漁業・水産業発展の礎となった
水産三翁の偉業を称え、毎年「水産翁慰霊祭」を行っている

――それでは話はやや変わりますが、焼津市の歴史を教えてください。

高杉さん 焼津市は海とともにあり、漁業の歴史も長いです。焼津漁業は近代に入って目覚ましい発展を遂げますが、その発展には「焼津水産翁」(やいづすいさんおう)と称えられた3偉人が関わっていました。

水産翁は、防潮堤の建設に尽力した山口平右衛門、遠洋漁業を推進した片山七兵衛、生産組合の組織化をはかった服部安次郎の尊称です。焼津神社には顕彰碑が建っており、毎年、慰霊祭が行われています。

このほか、「焼津節」と呼ばれた鰹節製造を進めた村松善八など、多くの人々の努力が今の焼津発展の礎となっています。

焼津の守り神は日本武尊

――焼津の地名発祥の説話では有名な方が登場されますね。

高杉さん 日本武尊(ヤマトタケルノミコト)※が東征に向かう途中の時です。叔母の倭姫命(ヤマトノヒメノミコト)※から火打石と天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)※を授かります。

日本武尊像は、戦後発行された「1000円札」に使われました。
流通期間が短かったため、今や幻の1000円札とも言われています。

※日本武尊・・・第12代景行天皇の皇子で、第14代仲哀天皇の父にあたる。熊襲征討・東国征討を行ったとされる日本古代史上の伝説的英雄。歴史学的には複数の将軍の説話を融合した人物とみる向きもある。
※倭姫命・・・第11代垂仁天皇の第4皇女。天照大神を現在の伊勢神宮に祀ったとされる。邪馬台国の卑弥呼とする説もある。
※天叢雲剣・・・三種の神器の一つ。別名・草薙剣。本体の草薙剣が名古屋・熱田神宮の御神体として祀られている

高杉さん 日本武尊が焼津の地に入ると、地元の賊に草むらの中で四方から火を点けられ、妃の弟橘姫(オトタチバナノヒメ)※とともに絶体絶命の危機に立ちます。

※弟橘姫・・・『日本書紀』によれば日本武尊の妃。関東地方では弟橘姫に由来した神社・伝説が多数ある。

高杉さん しかし、天叢雲剣で草をなぎ払い、火打ち石で逆に敵に向かって火を放ち窮地を脱します。この剣は、草をなぎ払ったことで、草薙剣(くさなぎのつるぎ)と呼ばれるようになり、その後この地もこの話がもととなり、「焼津」と呼ばれるようになったのです。

焼津で最も古い神社である焼津神社

焼津神社

高杉さん 焼津で最も古い神社は焼津神社です。創建は今から約1600年前と伝えられます。神社を含む一帯では、遺跡が出土しており、この周辺に古くから人々が生活していたことが分かります。

焼津神社は、日本武尊の知恵と勇気と優しさを称え、焼津の守神としてお祀りをしたことから始まりました。

ちなみに焼津神社では毎年8月12日~13日に「東海一の荒祭」が開催されます。

最大のイベントは、「神輿渡御(みこしとぎょ)」※です。独特の「アンエットン」という威勢のいい独特の掛け声とともに神輿を担ぎ、市内6.5kmを歩きます。神輿を担ぐ方は白装束を着た男女で活気のある祭りです。

※神輿渡御・・・祭礼では、最初に神社の本殿にまつられている御神体を神輿に遷す儀式を行う。その後、神輿を担いでまちを練り歩くことは神様がそのまちを巡幸する意味がある。

高杉さん そういう意味では焼津は海とともに生活し、現在でもさまざまな良き習慣が根付いた街といえます。

ポテンシャルが高く若者が盛り上げる事例が多い焼津市

――こうしてお話を伺うと、焼津はとてもいい街だと感じました。移住についてはどうお考えですか。

高杉さん 先ほど申し上げた通り、私は他県から焼津に引っ越してきた人間です。そこで感じたことは、移住される方などに対して誰でも受け入れてくれる明るい土壌があるということです。

市役所も子育て世帯移住定住応援事業(通称:YAIJU)や東京圏から焼津市に移住された方を対象に焼津市移住・就業⽀援⾦の交付などを行っています。詳しくは焼津市役所にお問い合わせ頂ければと思います。

先ほど三浦愛さんの移住の話をしましたが、それ以外にも駅前商店街では、移住された方も含めて若い方がコミュニティーカフェなどの新たな店を運営するなど焼津を盛り上げようとしています。

ここは移住者にも優しく過ごしやすい街です。大都会と比べると、満足いかない点もあるかもしれませんが、程よく過ごしやすく空気が良く魚も美味しい街です。

是非多くの方に観光でも移住でも来て頂ければと願って日々活動しています。

認定NPO法人のふるさと回帰支援センターの
2022年「地方移住に関するアンケート」の結果では、22年移住希望地1位は「静岡県」だった。

――そこで地方にとって観光事業は大きな可能性を秘めていると思いますが、いかがでしょうか。

高杉さん 観光事業は地方のいいところに光を当て、焼津が観光でも見どころが多く、過ごしやすい場所と発信する役割を担っています。今、本観光協会はInstagramでも情報発信し、現時点で約1.2万人の皆様にフォローしていただいています。

焼津をPRしていくことでこの街が持っているポテンシャルを引き出し、遠くの皆様にも伝えることで多くの皆様が、「焼津は面白い街だ。熱量が高い」と感じていただき、交流人口も増えて欲しいです。

幸い焼津の地場産業では大変クオリティの高い製品も作っているんです。多くの方が地場産品を消費され、盛り上がって、さらに焼津に若い方がより関心を持つことで街の活性化につながっていきます。

だからこそ本観光協会としては観光を通じて焼津の活性化について頑張っていきます。

一般社団法人 焼津市観光協会
〒425-0027 静岡県焼津市栄町1丁目2番14号
TEL:054-626-6266
FAX:054-626-6267

この記事の執筆者

長井 雄一朗

建設業界30年間勤務後、セミリタイアで退職し、個人事業主として独立。 フリーライターとして建設・経済・働き方改革などについて執筆し、 現在インタビューライターで活動中。

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