【おがわ温泉 花和楽の湯】日帰り温泉でも、ゆっくりと流れる時間を楽しみ、体を癒せる場所でありたい。

おがわ温泉 花和楽の湯は埼玉県比企郡小川町にある、日帰り温泉を主とした温浴施設です。美肌効果のある温泉は、無色透明で匂いがほとんどなく、誰でも入りやすいため女性客を中心に家族連れやカップルなど、幅広いお客様に人気の湯です。

今回は花和楽の湯の魅力や楽しみ方について、おがわ温泉 花和楽の湯 福島健二さんにお話を伺いました。

おがわ温泉 花和楽の湯

福島 健二さん

支配人

温泉には珍しい無色透明・ほとんど無臭でくせのない泉質

──おがわ温泉 花和楽の湯について簡単に紹介をお願いします。

福島健二さん(以下、福島さん) おがわ温泉 花和楽の湯は、美肌効果の高い強アルカリ性単純温泉※に浸かれる温泉施設です。温泉の泉質はph10.0、無色透明でほのかに硫黄の匂いはありますが、ほとんど無臭に近いです。

お湯が肌の皮脂と合わさると、石鹸のように少しぬるぬるとした感じになります。湯上りは肌がすべすべになったように感じられるなど、美肌効果のほか疲労回復効果もあります。

※単純温泉とは・・・他と比べ、肌への刺激が少ない温泉のこと。無色透明・無味無臭のものが多い。

──いわゆる普通の温泉というと白濁していて、硫黄の匂いがあって・・・というイメージですが、花和楽の湯さんはそういった温泉とは違うということですね。

福島さん はい。くせの少ない、万人受けするお湯だと思っています。

瓦工場跡地から湧き出た温泉

──「花和楽(かわら)の湯」の名前の由来をお聞かせください。

福島さん 「かわら」という名前は先代の社長が瓦工場を営んでおりその工場の跡地から湧出した温泉であることに由来します。館内にも鬼瓦などがオブジェとして配置されています。

──こうして見ると花和楽の湯さんのロゴにも瓦が使われているのが分かります。温泉採掘の経緯をお聞かせください。

福島さん 調査をしたら、工場のあった場所の地下に温泉が埋まっていることが分かり、地下約1kmを掘削しました。

──1kmも!すごいですね。かなり時間がかかったのではないですか?

福島さん 小川町の岩盤は硬く、普通なら半年採掘を進めれば温泉が湧き出るところ、花和楽の湯の温泉は掘削に1年もかかりました。掘削にはダイヤモンドカッターを使うのですが、岩盤が硬くてそれが何度も折れてしまうなどのアクシデントもあったと聞いています。

──掘削にも大変苦労されたのですね。

コンセプトは「日帰りでも雰囲気よく、ゆったり過ごせる温泉施設に」

──他にはない花和楽の湯の魅力は何でしょうか?

福島さん 来館されたお客様は「雰囲気がいい」とおっしゃられます。当施設は2004年にオープンしましたが、当時の日泊温泉施設としては珍しく、和風の旅館をイメージした造りになっており、内装はもちろん、景観にもこだわりました。

──日帰り温泉でありながら、温泉旅館のように旅情や景観を楽しみゆったりできる施設を目指したということですね。そのようなコンセプトにしたのはなぜでしょうか。

福島さん もともと、宿泊施設を建てるほど広い敷地がなかったということもありますが、当時、日帰り温泉というといわゆるスーパー銭湯しかなく、くつろぎの時間や景観を楽しむといった場所ではありませんでした。

花和楽の湯はそうした無機質な場所ではなく、お客様にゆったり時間を過ごしていただく場所にすることを目指しました。

ですから、滞在に時間制限は設けておらず、オープンの10:00から22:00までずっといていただくこともできます。(現在は宿泊施設「カワラホテル」が併設されており、宿泊も可能です。)

──確かに、日帰り温泉施設というとちょっと忙しないイメージがありますね。旅館に泊まっているみたいにゆったりできて雰囲気も良い日帰り温泉施設は確かに珍しい場所かもしれません。

福島さん そうですね。オープンしてすぐの2007年〜2008年は、全国の日帰り温泉旅館の中で集客数1位を獲得するほどの人気となりました。

また、お客様の中にはスタッフとの会話を楽しみにされている方もいらっしゃいます。スタッフはお客様の入館時にお声がけをしたり会話をしたり、また、館内が迷路のように複雑なので、道案内をしたりとお客様とスタッフの関わりは多いです。

オートメーション化するなど効率化できるところもあるのかもしれませんが、こうしたふれあいはお客様にも楽しんでいただいているので大切にしたいと思っています。

──サービス業や接客業でも省力化・効率化は進んでいますが、こうした関わり合いも大事なおもてなしの一つと言えるかもしれませんね。花和楽の湯を訪れるお客様にはどんな方が多いですか?

福島さん 割合で言えば女性が6割、男性4割と女性の方が多いです。

都内から車でお越しになる方や遠方から来られる方も多いです。最近はトレッキングのハイシーズンなので、仙元山(せんげんざん)を15km走った帰りに温泉に寄って帰るお客様が多いです。

時間制限がないため、ゆっくりと館内でお過ごしになるカップルや、1日中フリースペースでお仕事をされるノマドワーカーの方もいらっしゃいます。

──仕事をして、休憩がてら温泉に入ったり食事をしたりして1日中くつろげるのですね。近くにそんな場所があったら通ってしまいそうです。(笑)

その日限りのお湯との出会いを楽しむ「一湯一会」が人気

──お客様から人気の高い湯はどれですか?また、その理由も合わせてお聞かせください。

福島さん 「一湯一会(いちゆいちえ)」という名前の源泉掛け流しのお湯が人気です。名前は「一期一会」のもじりですね。

この湯は毎日源泉の入れ替えを行っており、日によって温泉の性質が少しずつ違います。

その日浸かったお湯との出会いはその日一度きり。そういったお湯との一期一会を楽しんでいただくことをコンセプトとしたものです。

──同じ源泉でも日によってお湯の性質が変わるんですね。初めて知りました。

福島さん そうなんです。温泉は自然のものなので、いつも同じ性質ではありません。「今日はちょっとぬるぬるするな」とかそういう違いが楽しめます。

滞在には時間制限なし。美味しい食事とゆったりと流れる時間を楽しんでほしい

──花和楽の湯ならではの楽しみ方やおすすめの過ごし方などはありますか?

福島さん 貸切個室風呂もございますので、予約をしてプライベート空間で食事を楽しんだり、混浴をしたりと家族での時間を楽しんでいただけます。

また、館内の滞在には時間制限がありませんので温泉に入って、ご飯を食べて、畳のお部屋で一眠りしたり、暖炉のあるソファースペースでボードゲームやサッカーゲームを楽しんだりするご家族もいらっしゃいます。

花和楽の湯では料理にも力を入れています。料理長を立て、こだわりの料理をご提供するのはもちろん、季節ごとにメニューを変えたりしています。

最近は気温も高くなってきましたので、ドリンク類を充実させています。日本酒などアルコール類の提供もしておりますので、お酒好きの方にも楽しんでいただけると思います。

──近隣の観光スポットなどおすすめの場所があれば教えてください

福島さん 先にも出てきたトレッキングのできる仙元山(せんげんざん)には、大きいすべり台のある公園がありますので、ご家族連れには良いスポットだと思います。

また、小川町はユネスコ無形文化遺産に登録された伝統的な手漉き和紙「細川紙」が有名です。東秩父村にある「道の駅 和紙の里ひがしちちぶ」に寄って来られる方も多いです。

そのほか、周辺には酒蔵やオーガニック野菜を扱う農家やレストランなどグルメを楽しめる場所もあります。

──トレッキングやドライブなど小旅行の途中で花和楽の湯さんに寄ってくつろぐという楽しみ方もできそうです。

花和楽の湯は体を癒し、労わる場所。2021年より始まった陶板浴もおすすめ。

──これから、おがわ温泉 花和楽の湯を訪れる方へのメッセージなどがあれば教えてください

福島さん 花和楽の湯はお湯で体を労わり、良くする場所です。日帰り温泉施設ですが、お客様にはゆったりと過ごしていただきたいと思っています。

オープンから閉館までの間は時間制限がなく、食事をしたり、遊んだり、くつろいだり、お仕事をしたりとお好きな過ごし方で滞在していただけます。

コロナ禍では1年間休館しておりましたが、2021年7月より再オープンし、新たに陶板浴ができるサービスを開始しました。陶板浴にはラジウム陶板とテラヘルツ温熱プレートの2つをご用意しています。

──陶板浴にはどんな効果があるのですか?

福島さん ラジウム陶板は微量の放射線を発しており、体の奥に届いて細胞の代謝を活発にする効果があります。

テラヘルツ温熱プレート抗酸化作用が見込めます。こちらも体内に熱を届け、体の内側からじっくりと温め、デトックスを促進する効果があります。

テラヘルツプレートの上にトマトを置いたら40日間全く腐らなかったという研究結果もあります。

──陶板の上に寝転がっているだけでそれだけの効果が得られるのですね。すごいです。

福島さん 実は温泉施設で陶板浴があるのは、花和楽の湯と福島県にある温泉施設の2つだけです。陶板浴だけをやっているサロンなどにはありますが、温泉と一緒に楽しめるのは全国でもうちともう1件だけです。

ぜひ温泉と一緒に楽しんでいただき、日頃の疲れを癒していただければと思います。

おがわ温泉 花和楽の湯

〒355-0316 埼玉県比企郡小川町角山26番地2
TEL:0493-73-2683

TEL:0493-81-5514(ホテル予約専用)

10:00〜22:00(最終受付 21:00)

この記事の執筆者

海野 みき

取材・インタビューを中心に記事を執筆しているフリーランスのWebライター。SEO記事やレビュー記事の執筆も行っています。

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