日本最大の高層湿原を誇る「尾瀬国立公園」などで有名な群馬県片品村。湧水は、平成の名水百選に認定されているなど、豊かな自然が魅力です。そんな片品村のおすすめふるさと納税返礼品を、片品村役場・総務課の南さんに伺いました。
片品村役場総務課
ふるさと納税係 南鯉誉さん
生まれてから高校卒業まで片品村に在住し、卒業後は群馬県内の専門学校へ入学。平成26年度、念願だった片品村役場へ就職し、住民課にて住民票や戸籍等の窓口業務を経験。産休育休を経て、令3年度より総務課へ配属、ふるさと納税係に。ふるさと納税係の業務を通し、片品村の知らなかった一面を改めて知ることができたり、沢山の寄附者の方と繋がることができ刺激的な毎日を送る。片品村の大切な財源であるふるさと納税寄附を集めることにより、日頃お世話になっている片品村や村民への恩返しをしたいと考え活動している。
明治21年の町村制の公布に伴い、片品村が誕生
──まずは、片品村の歴史や成り立ちについて教えてください。
南さん 片品村は明治9年に群馬県に属し、第18大区・第10小区と称されました。その後、明治21年の町村制の公布に伴って、連合戸倉・須賀川組・越本組の12村が合併し、片品村となったのです。そして翌年、村役場を須賀川に移動、その後幡谷村を東村から編入し人口3,334人になりました。
明治34年には、役場は須賀川から村の中心地大字東小川磯下(現鎌田)に移動しました。昭和30年に現在の8区制となり、人口も8,561人と大幅に増加。翌年の昭和31年に人口がピーク(8,698人)に達しました。現在は年々減少し続けている状態です。
季節ごとに表情を変える、日本最大の高層湿原
──日本最大の高層湿原を擁する尾瀬国立公園や、美しい自然の魅力について教えてください。
南さん もともと尾瀬は、ラムサール条約湿地登録地(※)。日光国立公園の一部として指定をされていました。しかし、植生が栃木県の日光と異なることから「尾瀬国立公園」への実現に向けて活動が始まったのです。
平成19年には、日光国立公園と分割、会津駒ケ岳及び田代山・帝釈山など周辺地域が新たに追加されました。そして、全国で29番目の国立公園として「尾瀬国立公園」が誕生したのです。群馬県・福島県・新潟県・栃木県にまたがり、区域面積は372㎢。この面積で一つの国立公園として、分離・独立したのは初めてのことでした。
尾瀬国立公園は、西に本州最大の山地湿原である尾瀬ヶ原、東に火山堰止湖である尾瀬沼。さらに、それを取り囲む2000m級の山々からなる山岳地域です。
まさに、自然の偉大な恵みが生んだ自然の宝庫。四季を通じてさまざまな花が咲き、なかでも代表的な花は「夏が来れば思い出す」の歌詞で始まる「夏の思い出」に出てくるミズバショウです。
夏にはニッコウキスゲが湿原を黄色く彩り、秋には湿原一面が黄金色に。草紅葉も美しく、そのすばらしい風景には誰もが魅了されます。ここ数年は、ワタスゲの大群生が見られるようになり、白い穂が風に揺れる様子はとても心が癒やされますよ。
冬になるとスキーが人気。宿泊施設が多数あるため、毎年多くのお客様がいらっしゃいます。
※ラムサール条とは、「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」を指します。締約国は、自国の湿地を条約で定められた国際的な基準に従って指定し、条約事務局が管理する「国際的に重要な湿地に係る登録簿」に掲載されます。これを「ラムサール条約湿地」と言います。
湧水は、「平成の名水百選」にも認定
──素晴らしい自然に囲まれたこの地では、水も有名なんですよね。
南さん 片品村には湧水が存在しています。湧水源は村内に広く数ヶ所。村民は古くからこの湧水を生活用水や田畑の用水として使用してきました。水質・清掃・植林・山林保全・環境活動等、村民による長年の取り組みが評価され、平成20年度には「平成の名水百選」として認定されています。
硬度11〜55、pH7.3〜8.2と、飲みやすい水質となっており観光客にも人気。道の駅には、湧水を無料でいただける水道も設置されています。ペットボトルなどで汲んでいる方の姿も多く見かけますね。
片品村おすすめのふるさと納税返礼品3選
──そんな、片品村のふるさと納税の返礼品について教えてください。
南さん 今回は3種類ご紹介させていただきます。
1つ目は、「尾瀬のおいしい水」。平成の名水百選「尾瀬の郷片品湧水群」から採取した天然水です。尾瀬のおいしい水の特徴は、採取された自然のミネラルバランスをそのままパックしていること。人工的な操作は施されていません。
ナトリウム分は低めで、pH値が人間の健康体の数値に近いため、飲み心地よく癖もほとんどありません。自然の甘みを楽しんでいただけます。
賞味期限は2年あるため、備蓄にもおすすめ。500mlタイプには、群馬県のマスコットキャラクター「ぐんまちゃん」が印刷されていて見た目もキュートなんです。
2つ目は、片品村産舞茸。リピーターさんが多い人気商品ですね。自然光の栽培で作られているため、香り高く、栄養も抜群。ビタミンやミネラルだけではなく、食物繊維もたっぷり含まれていますよ。また、肉厚で歯ごたえがしっかりしているのもポイントです。
バター炒め、天ぷら、炊き込みごはんのほか、お鍋料理などにもおすすめ。大容量なので、大家族でいただきたい方や、さまざまなレシピを満喫したい方にぜひ試していただきたいです。
3つ目は、「もち豚 ハンバーグ・ソーセージセット」。地元の工場であるハム工房シェモワで作られています。ハム工房シェモワのオーナー湯本さんは、国内でも知られる、ハム・ソーセージマイスター。
片品村は、ハム・ソーセージ作りの本場であるドイツ・シュバルツバルト地方と気温や湿度の状態が似ていることから、オーナーがこの地にこだわって製品を作り続けているんですよ。
ハンバーグは、肉の旨味がたっぷりなもち豚と片品村の美味しい湧水を使用。焼かずに湯煎で15分ほど温めるだけで、手軽にいただけます。肉感が強く、ハード系ハンバーグなので食べ応えも抜群。ハンバーガーなどにアレンジするのもおすすめです。
ソーセージは、片品村の「尾瀬ブランド」にも認定されている商品で、片品村の特産物の尾瀬ビル(※)をソーセージに入れた商品です。プリッとした食感で、お子様から大人の方まで幅広く愛されています。
※尾瀬ビルは、行者にんにくのこと。
寄付金は、村存続に欠かせない少子化対策へ
──ふるさと納税で集まった寄付金の使い道について教えてください。
南さん 環境(公衆トイレ管理・公園整備等・脱炭素対応住宅補助・クリーンセンター運営)、福祉(保育経費全般)、観光(パンフレット作成等)、教育(小中学校管理費)のほか、学校給食費無料化・高校生医療費無料化・除雪費用などさまざまなことに利用しております。
今年から、給食費無償化に取り組んでいるほか、高校生まで医療費無料化にも挑戦。高齢者が多い村だからこそ、少子化対策に力を入れたいと思っています。
──最後に、片品村からのメッセージをお願いいたします。
南さん 豊かな自然と四季折々の魅力が詰まった片品村。これからも、その魅力を活かし、「人・環境にやさしい尾瀬の郷づくり」を目指してまいります。ふるさと納税を通し、尾瀬の郷片品村を応援していただけますと幸いです。「小さくても輝く尾瀬の郷片品村」実現のため、皆さまの温かいご支援ご協力をお願いいたします。
片品村役場総務課
TEL:0278-58-2111